太極拳の強さとは?初心者が知りたい太極拳の魅力!

太極拳の刀の型をする男性

中国で武術として生まれた太極拳は、健康に良い技術として世界的にも人気が有る拳法です。

太極拳は日本でも人気があり、女性の練習生も多く、強い体と心を求めて入門する人が後をたちません。

太極拳は自分よりも力が強い相手から逃れたり、拳による攻撃を避けたりする技術も魅力的です。

また、太極拳は腰の高さを調節すれば運動の強さを変えられるので、同じ動きでも運動強度を強くも弱くも出来ます。

運動の苦手な人や、病気や怪我からの体力を回復したい人にも太極拳は大変おすすめです。

若者にも中年にも高齢者にも、求める強さに答えられるのが太極拳だと私は思っています。

多くの人が太極拳に心惹かれる理由の一つは、何時でも誰でも受け入れるところでしょう。

この記事では、今でも色あせない、他に類を見ない、太極拳の強さや魅力について紹介していきます。

太極拳の実用性

太極拳の型をする男性と女性

太極拳は武道・武術・格闘技としてだけでなく、実生活でも実用的な技術として役にたちます。

太極拳では身体と心のバランスを安定させる事を重視するので、日常生活をより豊かにしてくれるでしょう。

太極拳は足腰を強化して転倒を予防したり、他のスポーツのパフォーマンスを向上させたり出来ます。

太極拳の練習で気持ちが安定すれば、人間関係がスムーズになり、問題も解消して行くでしょう。

太極拳が持っている実用性はそればかりではなく、血流を良くしたり、神経伝達をスムーズにしたり、老廃物の排泄を促進したりする効果があり、それらは病気の予防にとても役にたちます。

太極拳の実用性と言うのは武術や格闘技としての技術だけでなく、日常生活をより良くするといった効果も含まれているのです。

太極拳で戦えるのか?

太極拳は中国武術の一つで、実際に戦うための技を教えてくれるので、正しく練習して習得すれば戦えるようになります。

太極拳は公園などで高齢の人たちが健康体操としてゆっくりやっているイメージで、戦えるようには見えませんよね。

足腰の衰えを予防する目的で太極拳を始めたばかりの高齢者が、プロの格闘家とリングの上で戦うのは無理があるでしょう。

太極拳ではそのような戦いは想定していません。

健康を得て充実した人生をおくるために行うのが太極拳です。

現代では犯罪などから身を護る為に太極拳の技や考え方を使うのが現実的でしょう。

身を護るためにホームセキュリティーなどの防犯対策をして、万が一強盗が家に侵入して来たら通報して防犯グッズで対応してください。

彼らに太極拳の技術を素手で使う必要はありません。

太極拳で対人練習をたくさんすれば、逃げたり適切に攻撃したりする能力も向上するので、身を護るために戦えるようになるでしょう。

太極拳は、対人練習などもたくさん練習して正しく習得すれば、戦えるようになります。

太極拳は効果がない?

太極拳は健康維持、美容、心の安定や改善に効果があります。

太極拳ではスクワットと同じような基本姿勢が続き、片足でバランスをとることも必要とされるため筋力や神経・筋協応能の向上にとても役に立ちます。さらにねじり動作が入ることにより、柔軟性の向上が期待できます。

公益財団法人 長寿科学振興財団HP

太極拳は心不全患者やがん患者のQOL改善や気分の安定に役立つ可能性があります。また、太極拳には、不安を軽くするなど、心理的な効果があるかもしれません。しかし、不安に関する研究は実施方法が統一されていないため、強固な結論を導くことはできません。

厚生労働省HP

太極拳の効果は上記のような公式なサイトや論文などが紹介されているので、疑う余地はありません。

太極拳の効果は私自身が体験して体感しています。

太極拳には気功体操の要素もあって血流が良くなり、体調の改善や美肌効果などが期待できるでしょう。

太極拳は気の流れを良くし、血行を改善するため、頭痛や肩こりの症状の緩和に役立ちます。

また、深い呼吸とゆったりした動きは精神的な安定をもたらし、ストレスを軽減できるでしょう。

正しい姿勢と動作を合わせることで、太極拳の効果が高まります。

太極拳の動作によって血流の促進や内臓の機能改善、筋力の向上が期待出来るでしょう。

特に太極拳の最後の収式は、気功効果を整え、気の感覚を調節する重要な動作です。

太極拳を行う事で健康を維持し、病気を予防して、より良い生活を楽しむことが出来ることでしょう。

太極拳の強さ

太極拳の剣で自由攻防の練習をする男性二人

太極拳の強さには、身体の強さ、心の強さ、武術的な強さがあります。

正しい姿勢で正しく太極拳の練習を続ければ、すべての強さが手に入ると私は教わりました。

名人や達人になるには多くの努力と時間と才能が必要ですが、私たち凡人でも每日少しずつ練習すれば、昨日の自分よりも強くなって行けます。

太極拳で得られる強さを紹介しますので、見て行きましょう。

体の強さ

太極拳を練習すれば、柔軟性やバランス感覚や筋力が向上して特に足腰が強くなり、血流が良くなって病気に強い体になります。

太極拳の練習は、身体全体を連動させて、内側から湧き出る力を操作できるようにするのが目的の一つです。

太極拳の練習を続ければ、柔軟性、バランス感覚、筋力が向上して流れるような動きが出来るようになっていきます。

気(≒血)の流れが良くなれば、免疫機能が最大限に発揮されて、病気になりづらくなるでしょう。

太極拳の練習で血流がよくなれば、神経伝達もスムーズに行われるようになって、反応速度が改善します。

私は体当ての練習などで、初めの頃は直ぐにバランスを崩していましたが、次第にバランスを崩さなくなって行きました。

また、每日30分以上練習するようになってから、風邪をほとんど引かなくなり、2023年8月の時点で一度も新型コロナウイルスに感染していません。

太極拳を練習すれば、柔軟性やバランス感覚や筋力が向上して足腰が強くなり、血流が良くなって病気に強い体になります。

心の強さ

太極拳はストレスを軽減して集中力を高め、気持ちを安定させて活力をみなぎらせ、心を強くしてくれます。

太極拳は動く禅とも言われ、動作と呼吸を合わせて深い瞑想のようにすれば、心地よいリラックス状態が生み出されるでしょう。

リラックス状態になれば血流が良くなり、神経伝達がスムーズになり、ストレスホルモンの分泌は抑えられ、精神的な安定感をもたらします。

私が太極拳の型をするときは何時も、集中力が高まって気分が良くなり、細かい事が気にならなくなり、目の前が明るく開けるような感覚が現れるので、多くの人に体験して欲しいです。

心の健康法として日々の運動に太極拳を取り入れてはいかがでしょうか。

太極拳はストレスを軽減して集中力を高め、気持ちを安定させて活力をみなぎらせ、心を強くしてくれます。

年齢や体力に関係ない強さ

太極拳は力では無く技術で、攻撃してくる相手から逃れたり制圧したり反撃したりする護身の武術です。

太極拳では力みのない流れるような動きと、内側から湧き出すような力を引き出す練習をします。

太極拳では、相手に接触した接触面から情報を得るために、出来るだけ力を入れずに相手に触れなければなりません。

太極拳では力んで無理な力を使う事を拙力(せつりょく=つたない力)と言って避けるようにします。

一般的な格闘術で使う力とは違う力を使うのが太極拳です。

筋力トレーニングで身につけた力も強いですが、太極拳の強さは正しい練習を積み重ねた技術による強さになります。

正しい練習を積み重ねた強さが功夫(ゴンフー)です。

太極拳の名人達人の先生に技をかけてもらえば、優しく触れられたまま、あっと言う間に後ろに飛ばされる体験が出来るでしょう。

太極拳は力では無く技術で、攻撃してくる相手から逃れたり制圧したり反撃したりする護身の武術です。

太極拳の実戦

太極拳が想定しているのは主に武器を持った集団どうしの戦いです。

太極拳が生まれ育った村は、盗賊に襲われることも村どうしの争いも有ったので、武術が生まれて発展しました。

村や家族や自分の体を護るために、太極拳で戦う時には武器を持って素早く動いて戦います。

武器や武器になる農具などを持った集団どうしでの戦いでは、次々に敵を倒さなければいけません。

太極拳の武器術には、複数の相手を警戒する型や、次々と違う相手に攻撃する型や、足元の相手にとどめを刺すような型などが有ります。

太極拳では素手の時にも、相手を転ばせてとどめを刺したら直ぐに次の相手に攻撃することを前提としているので、寝技のような戦い方は発達しなかったようです。

太極拳で関節技を使う時にも、崩したり倒したりしたら直ぐに打撃を入れるように設計されているので、相手を地面に抑えつけるような事はあまりしません。

太極拳では、主に集団で武器を持って戦う事を想定して技が作られています。

太極拳メリット・デメリットとは

太極拳は健康と心の安定と武術的な技術を得られるメリットがあり、デメリットはありません。

強いてデメリットを言うなら、型を覚えるまで少し時間がかかることと、体重が増える場合があることでしょう。

歩いたり走ったりするような一般的なエクササイズなどは、通常は今すぐ始められます。

太極拳の動きは日常生活には無い動作なので、正しい立ち方と形を覚えるまで、2週間から3か月ぐらいの神経コネクションを作る時間が必要です。

太極拳は手と足を同時に動かす必要があるので、運動経験の少ない人は覚えるのに多少の時間がかかるでしょう。

胃腸の機能に問題が有った場合、太極拳をする事で改善されて消化吸収がよくなり、体重が増えて健康的な体重になることがあります。

また、それまで全く運動していなかった場合、太極拳をする事で筋肉量が増えて体重が増え、健康的な体重に近づくこともあります。

太ると感じる理由は、健康的な体重に近づくためでしょう。

太極拳の練習は代謝を活性化してカロリーの消費を促進し、全身がゆるんでリラックス出来るのでストレス性の過食を防ぎ、余分な体重を減らす効果が期待できます。

太極拳を続けている人は、体重では無く体調が良くなったと言う人が多いです。

太極拳は健康と心の安定と武術的な技術を得られるメリットがあり、デメリットはありません。

太極拳の試合

太極拳の試合には、型を採点する競技と、自由な攻防をする各種競技が有ります。

太極拳には套路(とうろ)と言う多くの型が有りますが、競技ルールに従って型を審判に採点してもらって優劣をつけるのが、太極拳の型の試合です。

太極拳の型の試合では、競技時間や動作内容などに細かい基準が決められていて、減点方式で審査するのが一般的となっています。

太極拳の型の試合は、各団体によって日本各地で行われていて、大きな団体では全日本大会も行われ、世界大会もあるようです。

太極拳の型を採点する競技

太極拳の自由な攻防をする競技は、散打(さんだ)や散推手(さんすいしゅ)になるでしょう。

散打は散手(さんしゅ)とも呼ばれ、主に打撃系の自由な攻防をする競技で、投げ技が認められる場合も有ります。

散打の大会は各団体が様々なルールで競技を行っていて、一番大きな大会は国際大会です。

散推手の大会は打撃の無い相撲のような競技が多く、足場が固定されている場合や小さな土俵のような所で競技を行う場合など、各団体の様々なルールで行われています。

自由な攻防をする競技

太極拳の試合は、套路(とうろ)と言う型を採点する競技と、自由な攻防をする散推手などの競技です。

空手と太極拳の違いは?

空手は直線的な動作が特徴で、太極拳は円を描くような動作が特徴です。

また、空手は筋肉や骨を鍛える事を重視し、太極拳は内部から湧き出すような柔らかい力を重視する特徴が有ります。

空手は空手道場で練習し、太極拳は公園などで練習するのが一般的です。

空手は、中国の南の方で行われていた拳法が沖縄の武術に取り入れられて、沖縄で独自に発展し、大正時代に日本全国に広く知られるようになりました。

空手は世界中で人気のある日本の武術です。

中国の北の方で生まれた太極拳は、日本の剣術なども取り入れながら独自に発展し、1972年の中国と日本の国交樹立の後に日本に広く紹介され、一般的に知られるようになりました。

太極拳も世界中から注目されている中国の武術です。

太極拳は円を描くような動作が特徴で、空手は直線的な動作が特徴となっています。

格闘技と太極拳の違いは?

格闘技は主に相手を倒す目的で行われ、太極拳は身を護る目的で行われます。

格闘技では、素手でリングの上などで戦う場合と、武器を持って戦場で白兵戦を戦う場合などが想定されますが、いずれも相手を倒すことが目的です。

格闘技は職業として戦ったり、軍隊で大きな仕事をするために戦ったりすることが多いでしょう。

リングなどで戦う場合は、各団体のルールで行われ、大まかに打撃・組み技・総合の3系統に分類されます。

打撃系統は、主にパンチやキックや肘打ちや膝蹴りを用いる競技で、ボクシング・キックボクシング・ムエタイ・空手・テコンドー・カポエラなどです。

組み技系統は、組み合って投げ技などを用いる競技で、柔道・相撲・レスリング・サンボ・ブラジリアン柔術などが当てはまるでしょう。

総合系統は、打撃も投げ技も関節技も絞め技も用いる競技で、MMA・修斗・ヨーロピアン柔術・日本拳法などがあります。

武器を持って戦場で白兵戦を戦う場合は、現代では市街戦になる事が多いでしょう。

現場での格闘にルールは無いのですが、国際法で一定の制限が設けられています。

各国に軍隊格闘術などが有り、自衛隊格闘術・銃剣術・クラヴマガ・システマ・コマンドサンボ・エスクリマなどが有名です。

太極拳は健康を維持して村を護る武術として、中国で生まれました。

太極拳は怪我や病気からの回復にも重宝し、武術としても有用なものです。

村が盗賊などに襲われた時には、太極拳の技術を使って村人みんなで撃退していました。

盗賊などに対応する時は集団で武器を使って太極拳の技を使いますが、ルールはありません。

現在の日本で身をまもる時の太極拳の使い方は、前もって防犯対策をしたうえで、隣近所やセキュリティ会社や警察に助けを求め、防犯グッズなどを使って多人数で対応するようになるでしょう。

格闘技は主に相手を倒す目的で行われ、太極拳は身を護る目的で行われます。

ヨガと太極拳の違いは?

ヨガは宗教の修行法として生まれたもので、太極拳は武術として生まれたものです。

ヨガは紀元前5世紀ごろには行われていて、元々は瞑想をして心の解放を目指す修行法でした。

健康法として注目されていますが、ヨガに健康効果もあることは後からわかったことです。

太極拳と違って、ヨガでは歩法をつかって動きまわることはありませんし、武術の要素もほとんどありません。

ヨガと太極拳には違いが有りますが、同じところも多いです。

健康法としてとても良い運動になることや、流派がいくつかあることなどはヨガと太極拳の共通点になります。

正しい姿勢、力まないようにして集中する、深い呼吸を大切にする、などはヨガも太極拳も同じです。

太極拳では姿勢も力も呼吸も大事ですが、先に生まれたヨガから学ぶところが多かったのかも知れません。

ヨガは宗教の修行法として生まれたもので、太極拳は武術として生まれたものです。

太極拳教室の選び方

見学などをして、自分に合うと感じた教室などがおすすめです。

私がおすすめするのは伝統拳の陳式太極拳になります。

陳式太極拳は求める効果が一番得られやすいと思います。

他流を修めてから陳式太極拳に移る人も多くいます。

なので、最初から陳式太極拳を練習し始めた方が良いでしょう。

近くに陳式太極拳を学べる場所が無く、気に入ったオンライン教室も無い場合は、最寄りの教室やサークルで簡化24式太極拳を学んでも良いと思います。

簡化24式太極拳は健康効果等をしっかり考えて作られていますし、全国に無数に教室やサークルが有るので、比較的学び始め易いでしょう。

また、簡化24式太極拳にらせん状にひねる動作を加えるように意識すると、効果が倍増するのを感じられると思います。

ですが、結局は楽しく続けられるかどうかが重要ですので、可能ならば幾つかの教室を見学したり体験したりして、自分に合うグループを見つけるようにして下さい。

合わないと思ったら止めた方が良いです。

太極拳の目的は幸せな人生を全うする事なので、心地よいと感じる環境を見つける事が何よりも大切でしょう。

まとめ:太極拳で強さを手に入れよう

太極拳を練習すれば、体の強さも心の強さも武術的な強さも手に入れる事が出来ます。

太極拳を練習すれば、柔軟性やバランス感覚や筋力が向上して特に足腰が強くなり、血流が良くなって病気に強い体になっていくでしょう。

気(≒血)の流れが良くなれば、免疫機能が最大限に発揮されて、病気になりづらくなります。

太極拳の練習で血流がよくなれば、神経伝達もスムーズに行われるようになって、反応速度が改善するでしょう。

また、太極拳はストレスを軽減して集中力を高め、気持ちを安定させて活力をみなぎらせ、心を強くしてくれます。

太極拳は動く禅とも言われ、動作と呼吸を合わせて深い瞑想のようにすれば、心地よいリラックス状態が生み出されるでしょう。

リラックス状態になれば血流が良くなり、神経伝達がスムーズになり、ストレスホルモンの分泌は抑えられ、精神的な安定感をもたらします。

太極拳の武術的な強さは、正しい練習を積み重ねた技術による強さです。

太極拳を練習すれば、体の強さも心の強さも武術的な強さも手に入れる事が出来ます。