太極拳の呼吸法とは?やり方や健康への効果について解説します!
太極拳を正しい呼吸法で行うと、免疫効果や美容効果が向上します。
呼吸に合わせて動作をしたり、意識を操作したりするのは気功法の基本です。
気功の神髄とも言われる太極拳では、呼吸法が重視されています。
呼吸と運動を合わせるのは、どういった意味があるのでしょうか。
太極拳ではどのような呼吸法を使うのか、みて行きましょう。
目次
太極拳の呼吸法とは
太極拳は鼻で呼吸します。
鼻から吸って、鼻から長くゆっくり吐いてください。
鼻から長くゆっくりゆったり吐くのが大切なポイントです。
吐く前に息を吸いますが、時間のバランスは吐く方を多くします。
苦しければ鼻から吸って、口から吐くとよいでしょう。
激しい動きをして、もっと苦しくなって来た場合は、口から吸って口から吐くようになります。
息を鼻から吸い込むのは、氣を取り込むことを意識しやすいからです。
口から息を吸うよりも鼻から吸った方が、頭の上の大気から氣を取り込むイメージがしやすいでしょう。
実際に、頭上の大気から、へその下の丹田に氣を取り込むイメージを、口呼吸と鼻呼吸で体感してみてください。
鼻で息を吸い込むときの方が氣を取り込むイメージをしやすいでしょう。
套路(とうろ≒型)の練習の時は鼻から息を吸って氣を丹田にためて、鼻からゆっくり吐きながら、全身に氣を巡らせます。
太極拳では、おもに鼻で呼吸します。
太極拳の呼吸法のやり方
太極拳は気功法でもあるので、呼吸を重視します。
呼吸と動作を合わせる練習をしていくと、気の巡りがとてもよくなり、気の流れを感じられるようになっていくでしょう。
手や足にわずかにピリピリと痺れるように感じられたら、それが氣で、その感覚が気感(きかん)です。
正しい形で套路の練習を続けていくと、体の中からお湯が湧き出して流れていくような、明らかな氣の流れを感じる事が出来ます。
実際の呼吸法のやり方を詳しくみていきましょう。
- 放松する
- 鼻で呼吸する
- 腹式呼吸を意識する
- 良い気を吸い込む
放松する
体をゆるめます。
力みを無くして、氣の流れやすい体の状態をつくるためです。
太極拳では放松(ほうしょう=ファンソン)と呼んでいます。
立っている場合は、踵側に体重をのせて後ろ体重にして、骨で立っているように意識すると余分な力が抜けるでしょう。
両方の膝と股関節もゆるめてください。
骨で立つように意識すると、大きな筋肉の力が抜けて、インナーマッスルが働きます。
息をゆっくり吐きながら、余分な力が抜けていくようにイメージすると、放松が上手にできるでしょう。
放松してゆっくり息を吐くと、氣の流れがとても良くなり、同じく血流がとても良くなります。
最初に体をゆるめてください。
鼻で呼吸する
太極拳は鼻で呼吸します。
鼻から息をすって、ゆっくり長く鼻から吐きます。
鼻呼吸は脳を冷却する機能もあるので、脳の機能を向上させる効果があり、意識もクリアになって心も整い、ストレスも解消するでしょう。
太極拳を行うには、脳による意識と氣の働きが必要です。
鼻から息を吸うときに大気から氣を取り込むイメージをして、吐く時に全身に氣を巡らせるイメージをします。
そうすると氣の流れる感覚がわかりやすいでしょう。
太極拳の套路(とうろ=型)を行う時は常に氣が巡っていますが、特に息を吐くときに氣感(きかん)が強くなります。
放松して大気から氣を取り込んで、全身に巡らせるように意識しながら、鼻で呼吸してください。
太極拳の呼吸法は、鼻から息を吸って、ゆっくり長く鼻から吐きます。
腹式呼吸を意識する
太極拳の呼吸法では、腹式呼吸を使います。
胸を膨らませて息をすると、肩で息をするような状態になり、体に力が入ってしまいます。
力が入ると放松がくずれて、氣の流れづらい体になってしまうので、お腹で呼吸してください。
息を吸う時には胸よりもっと深く、下腹部の丹田に氣を吸い込むようにイメージします。
吐く時には氣が丹田から全身に巡るようにイメージしてください。
吐く時、無理にお腹をへこませようとすると力が入ってしまうので、丹田の氣が自然に全身に巡るように意識します。
腹式呼吸とは言いますが、お腹の力や胸の力ではなく下腹部の丹田を意識して、力まずに自然に呼吸しましょう。
太極拳の呼吸法は、腹式呼吸が基本です。
良い気を吸い込む
太極拳の呼吸法では、良い氣を吸い込むようにします。
ネガティブなイメージは氣の流れを悪くしてしまうので、大気には良い氣しか無いと思ってください。
光り輝いてとても綺麗な、生命エネルギーに満ちあふれた良い氣が、体の中に入って来るとイメージします。
放松して、鼻から丹田に息を吸う時に、良い氣を取り込んで下さい。
吸い込んだ、光り輝いてとても綺麗な氣が、全身に巡って生命エネルギーに満ちあふれた状態になるように意識して太極拳をしましょう。
そうすれば、光り輝いてとても綺麗で、生命エネルギーに満ちあふれた人物になれます。
良い氣を吸い込んで全身に巡らせるように意識するのが、太極拳の呼吸法です。
太極拳24式で呼吸法を意識しやすい動作3選
簡化24式太極拳で呼吸法を意識しやすい動作を紹介します。
慣れて来れば、呼吸法を意識するだけで気功法になりますが、初めは動作に合わせた方が理解しやすいでしょう。
呼吸と動作が合うようにしていくと、氣の巡りを感じられるようになります。
太極拳の動作で呼吸法を実践してみましょう。
- 起勢(きせい=チーシー)
- 野馬分鬃(やばぶんそう=イエマーフェンゾン)
- 単鞭(たんべん=ダンビエン)
起勢(きせい=チーシー)
簡化太極拳の起勢です。
呼吸に合わせて動作してみてください。
両手を上げる時に息をすって、両手を下げる時に息を吐きます。
息が続かない時は、息を吸って吐きながら両手を上げて、息を吸って吐きながら両手を下げてください。
動作に合わせて呼吸をすると、氣や血の流れがとても良くなるでしょう。
野馬分鬃(やばぶんそう=イエマーフェンゾン)
簡化太極拳の野馬分鬃です。
球を抱える姿勢で息を吸って、踏み出して馬のたてがみを分けながら息を吐きます。
呼吸と動作を合わせると、氣血の巡りが良くなって、とても気分が良くなるでしょう。
単鞭(たんべん=ダンビエン)
簡化太極拳の単鞭です。
勾手をつくる時に息を吸って、踏み込んで左の腕でなぎ払う動作の時に息を吐きます。
動作に合わせて呼吸をすると、氣の流れを感じられるでしょう。
まとめ:太極拳の呼吸法を実践してみよう
太極拳を正しい呼吸法で行うと、免疫効果や美容効果が向上します。
呼吸に合わせて動作をしたり、意識を操作したりするのは気功法の基本です。
気功の神髄とも言われる太極拳では、呼吸法が重視されています。
太極拳では鼻から吸って、鼻から長くゆっくり吐く、鼻呼吸が基本です。
体をゆるめて鼻から息を吸う時に、頭上の大気から丹田に氣を取り込むように意識します。
吸い込んだ、光り輝いてとても綺麗な氣が、全身に巡って生命エネルギーに満ちあふれた状態になるように意識して太極拳をしましょう。
そうすれば、光り輝いてとても綺麗で、生命エネルギーに満ちあふれた人物になれます。
良い氣を吸い込んで全身に巡らせるように意識するのが、太極拳の呼吸法です。